橋爪功 アンドレ 父

橋爪功

Isao Hashizume

今回の出演を決めたのは、『Le Père 父』で一緒に仕事をした演出家ラッドとの再タッグに魅力を感じたからです。『父』では、作品に強く引き込まれ、「またラッドの演出であればぜひ出演してみたい」と思いました。また、認知症の家族を持つ観客が「まさにあんな感じだった」と語ってくださり、作品の力を実感しました。今回の作品も、登場人物の存在すら曖昧に描かれており、観る人によって解釈が大きく異なります。その曖昧さが芝居として成立している点に、作家ゼレールの力を感じます。ある種、「自分が演じているこの芝居を、観客として観てみたい」と思わせてくれる舞台なのです。

profile
(はしづめ いさお)1941年9月17日生まれ 大阪府出身/文学座、劇団雲を経て、1975年には演劇集団円の設立に参加。 多くの作品で主役から脇役まで幅広く演じ、名だたる賞を次々と受賞。
2021年には旭日小綬賞を受賞し、名実ともに日本を代表する実力派俳優である。
フロリアン・ゼレール作×ラディスラス・ショラー演出タッグの公演には、2019年の『Le Père 父』に続いて2度目の出演。 その際には認知症の父親役を演じて菊田一夫演劇賞、読売演劇大賞 大賞・最優秀男優賞を受賞した。
近年の主な出演作は、【映画】『蔵のある街』(25年8月22日公開予定)、『リボルバー・リリー』(23)、『シャイロックの子供たち』(23)、【配信】『ガンニバル』(24・25 Disney+)、『シティハンター』(24 Netflix)、【ドラマ】『プライベートバンカー』(25・EX)、『団地のふたり』(24・NHK BS)、『6秒間の軌跡』(23-24・EX)、『VIVANT』(23・TBS)、【舞台】『ソロリーディングシアター~シーラッハ傑作短編~』(25)、リーディングシアター『GOTT 神』(24)、『フェイクスピア』(21)などがある。